『三千枚の金貨』上・下
宮本輝さんの、『三千枚の金貨』上・下を読みました。
物語は、謎めいた男の言葉から始まります。
~に金貨を三千枚埋めた。見つけたらあんたにあげるよ。
こんなことを耳打ちされたら、どうします?
「~」に入るのは場所を表す言葉ですが、とても詩的できれいです。
場所は和歌山県で、桜の木と関係があります。
主人公は斉木光生という、40代後半の男性。
文具を製造販売する会社に、勤めています。
斉木が入院中、夜の病院の談話室で、知らない男に謎の言葉をささやかれ、宝捜しが始まります。
メンバーは、会社の同僚の二人の男性、川岸、宇津木と、銀座のバーMUROYのママ沙都と、合計4人。
宝捜しは、謎の言葉を残した芹沢由郎という人物を探ることから始まります。
由郎はその数日後、病院で亡くなったのでした。
この人の人生は、壮絶です。
夢中になって、芹沢の人生を追っていくうちに、はたと気がつきました。
下巻の半分を過ぎても、宝捜しが始まらないのです。
いったいどうなるのかと思いました。
結末は、なかなか印象的です。
斉木のせりふは、この本全体のテーマを表していると思います。
「人生って、大きな流れなんだな。平々凡々とした日常の連続に見えるけど、じつはそうじゃないんだ。その流れのなかで何かが刻々と変化してる。あの病院の夜からきょうまでのことを考えると、俺はそんな気がしてくるんだ」
時の流れというものが、人生や物事に、想像を超えた形で影響を与えることがあります。
50代になって、20年30年という時間の流れが感覚としてつかめているからこそ、この意味が少しはわかります。
それを象徴するように、上巻では、斉木が旅をするシルクロードの神秘的な風景が描かれています。
昔はとうとうと水が流れていたという乾河道には、可能であれば行ってみたいと思いました。
宮本輝さんの最近の作品はみな、根底に、この「時の流れ」がテーマになっているようです。
物語は、謎めいた男の言葉から始まります。
~に金貨を三千枚埋めた。見つけたらあんたにあげるよ。
こんなことを耳打ちされたら、どうします?
「~」に入るのは場所を表す言葉ですが、とても詩的できれいです。
場所は和歌山県で、桜の木と関係があります。
主人公は斉木光生という、40代後半の男性。
文具を製造販売する会社に、勤めています。
斉木が入院中、夜の病院の談話室で、知らない男に謎の言葉をささやかれ、宝捜しが始まります。
メンバーは、会社の同僚の二人の男性、川岸、宇津木と、銀座のバーMUROYのママ沙都と、合計4人。
宝捜しは、謎の言葉を残した芹沢由郎という人物を探ることから始まります。
由郎はその数日後、病院で亡くなったのでした。
この人の人生は、壮絶です。
夢中になって、芹沢の人生を追っていくうちに、はたと気がつきました。
下巻の半分を過ぎても、宝捜しが始まらないのです。
いったいどうなるのかと思いました。
結末は、なかなか印象的です。
斉木のせりふは、この本全体のテーマを表していると思います。
「人生って、大きな流れなんだな。平々凡々とした日常の連続に見えるけど、じつはそうじゃないんだ。その流れのなかで何かが刻々と変化してる。あの病院の夜からきょうまでのことを考えると、俺はそんな気がしてくるんだ」
時の流れというものが、人生や物事に、想像を超えた形で影響を与えることがあります。
50代になって、20年30年という時間の流れが感覚としてつかめているからこそ、この意味が少しはわかります。
それを象徴するように、上巻では、斉木が旅をするシルクロードの神秘的な風景が描かれています。
昔はとうとうと水が流れていたという乾河道には、可能であれば行ってみたいと思いました。
宮本輝さんの最近の作品はみな、根底に、この「時の流れ」がテーマになっているようです。


この記事へのコメント
ひつじさん、ありがとうございました!